引退の言葉-本間智貴-
引退から一週間が経ちました。
「部活ではなく研究中心の生活にシフトしよう」と頭では考えているもののなかなかやる気も出ず、どこか喪失感を感じながらダラダラと毎日を過ごしています。
ペットロスならぬ部活ロスというやつです。
こうしていると、テニスの上達に全てを注いできた3年半がいかに素晴らしいものであったかを思い知らされます。
僕は中学からテニスを始めましたが、その頃は何も考えずにただ練習をしているだけで、あまり上達することなく中高6年間を終えることとなってしまいました。
中学時代から「テニスは頭を使って戦うスポーツだ」と顧問の先生から何度も言われていましたが、その言葉の意味を理解できるようになったのは大学1年生の秋も終わりに近づいてからでした。
「テニスは頭を使って戦うスポーツだ」
基本ともいえるこの言葉を少しずつ理解し、自分に何が足りないか、何が必要かを考え、他人からアドバイスをもらって悩みながらの練習はとても楽しく、充実したものだったと今では思います。
そしてそんな充実した練習が出来たのは間違いなく一緒に練習する仲間がいたからですし、同時にそんな仲間とともにリーグ戦で3度の優勝、2度の昇格を経験できたことはこの上ない喜びであり、このような仲間に恵まれて、自分はどれほど幸せなのかと心から思います。
このように、これまでの庭球部生活にある種の満足感を感じている僕が、部活ロスなどと現をぬかしながら次の行動に移ろうとしないのは、むしろ当然なのかもしれません。
泣いても笑っても仲間とともに全力でテニスに取り組む機会はこの大学生活が最後であり、今後そういう機会は二度とないでしょう。
後輩たちはそのことを理解したうえで、これからの庭球部生活を過ごしていってくれればと思います。
今までありがとうございました。