受験生時代を振り返って〜青柳雅大〜
こんにちは。庭球部3年の青柳です。第6波がなかなか沈静化せず、対外試合の多くが中止になり、庭球部の活動もままならい今日この頃です。
東京大学の二次試験が来週に迫っていることもあり、今回は私の大学受験の経験について少し書かせていただこうと思います。東京大学入学前の私の経歴は、自分で言うのも変ですが少し特殊です。というのも、仮面浪人を経て東京大学に入学しています。仮面浪人をするに至った経緯、仮面浪人の際の苦労、現在の私が仮面浪人時代を振り返って何を思うか、の3点について書かせていただきます。
まず仮面浪人をするに至った経緯ですが、これは月並みではありますが、「東京大学への憧れを捨てられなかった」ということに集約されると思います。高校二年生の時から漠然と描いていた「東大入学」という目標を、10代の私は簡単には捨てられなかったようです。東京大学に入学した高校同期が、楽しそうに大学生活を送っているのを見て、とても羨ましく感じた気持ちを今でも覚えています。秋から大学を休んで受験勉強を再開したのですが、この決断を後押ししてくれた方々には本当に感謝しています。
続いて仮面浪人の半年間を振り返ると、非常に孤独だったなという感想が真っ先に出てきます。当時通っていた大学の友人にも仮面浪人のことは話せませんでしたし、何より「仮面浪人なんて本当にうまくいくものなのか?」という漠然とした不安を日々抱いていました。とはいえ、半年間受験勉強から離れており、遅れを取り戻すために必死に勉強した記憶があります。精神的に追い込まれていた私を見守ってくれた周囲の人たちには、今でも本当に感謝しています。
最後に、現在の私が仮面浪人という経験をどのように捉えているか、ということについてですが、これは正直自分の中でも整理がついていません。仮面浪人をやり抜いたことは自信に繋がった一方、前の大学で充実した学生生活を送ることもできたのでは、と思うことは今でもあります。ただ、一つ言えるなと思うのは、仮面浪人の結果としての合格・不合格はともかくとして、心の片隅に居残っていた東京大学への憧れを放置せず、時間をかけてそれと対話し続けた時間は極めて重要だった、ということです。再受験するのか、はたまた東京大学への憧れを断ち切って別の道を模索するのか、自分のスタンスを明確にした結果、ようやく道が拓けたという印象があります。
現役生も浪人生も、今までの模試の結果が良くても悪くても、受験生は皆この時期は不安で胸がいっぱいになっていると思います。どれだけ必死に勉強しても、その不安は3月10日までは拭えないかもしれません。しかし、日々自分の気持ちに正直に生きていれば必ず道は拓けてくると思うので、気負い過ぎず受験当日を迎えるのが良いと思います。
終始自分語り、最後は胡散臭い予備校講師の贈り言葉のようになってしまいましたが、最後まで読んでくださりありがとうございました。
今後とも東大庭球部を宜しくお願い致します。
3年 青柳雅大