はじめに
平素より弊部の活動をご支援いただきありがとうございます。
代替わりし、主務となって早々、遅刻という醜態を晒してしまい、とても恥ずかしく残念に思います。
僕には代慶という同期がいます。代慶は本当に努力家で、1年生の時から義務練習はもちろん、自主練習・トレーニングとすごく真剣に取り組んでいました。入部の時から僕よりは強かったけれど、ものすごく大きな差ではなかったと思う。
僕が入部した時、当時の4年生には関東学生の土佐さんがいらして、3年生には後藤さん、桐生さんを始めとするレギュラー方のほとんどがいて。下級生の時にみたレギュラーの先輩はすごくカッコよかった。4部で優勝して関学との入替戦に行った時も「勝ってほしい」と思っていたけど、まだまだ他人事だった。自分は怠惰でどうしようもない人間だから、「この人たちを絶対食ってやる」という気持ちは薄かったし、努力もしなかった。同期の一太朗は1年生から、野田は2年生でレギュラーとして活躍していたけど、自分と彼らは違う気がして、努力ができない自分に言い訳をしていた。
でも代慶は違った。きっと代慶はそんなこと考えてなかったし、少しでも強くなろうと努力していた。入部するときに抱いた「部活でやっていく」という覚悟は自分の中で薄れてとにかく毎日をこなすように生きていました。気づけば代慶はレギュラーになっていて、僕は大きく伸びることなく今になった。
1,2年の間は部員として恥ずかしいほど失敗をしたし、今でもしている。それなのに努力量も人並以下。ものすごくテニスにも庭球部にも失礼だった。それでも庭球部を辞めようと思ったことは一度もないし、少しでも役に立ちたいと思って主務を任せてもらった。先輩から「テニスを辞めて運営する覚悟もないのにお前が主務とは情けない」と言われて、何も言い返せなかった。主務として活動している今も本当に歴代の主務の人と比べて頼りないと思いながら努力している。
ただ、主務になって、「覚悟」するようになった。
男子部員総勢39人の人生を背負うということ、伝統ある「東大庭球部」を代表するものとして恥を晒すようなことをしないこと、今の「東大庭球部」を受け入れるということ、代慶に負けない練習量でテニスに取り組むこと。
きっと代慶には妥協しないで努力する覚悟が入部の時からあって、それをずっと継続できているんだろう。出来るようになったのは代慶よりも2年以上遅いけれど、やるのみ。
今期、東京大学庭球部は4部で全勝優勝を果たし、18年ぶりの3部昇格を果たす。
この目標を来年のリーグで、自分がプレーして達成し、歴代の先輩たちを嫉妬させてやろうと思う。
今期も東京大学庭球部を応援よろしくお願いします。