新しい代になって〜中野友梨亜〜

こんにちは。新しく主務を務めます、庭球部女子3年の中野友梨亜と申します。

正直、3回目となるブログで、何を書けばいいか迷います。1回目は名言集と題して、いかにも私らしい語彙力に欠ける熱いブログを、2回目は新歓ブログと題して新入生向けにこれまたやや熱いブログを書かせていただきました。と言うことで、今回も私らしく熱いブログを書かせていただくこととします。

ただ、これまでとは立場が全く違います。今まではフレッシュな気持ちで書かせていただいていましたが、今回は新しい代の主務ということで、身を引き締める思いで書かせていただきます。少し自分語りチックな自己満のようなブログとなりますが、最後まで読んでいただければとても嬉しいです。

突然ですが、私が大切にしている座右の銘に「初心忘るべからず」と言う言葉があります。初心は、純真でまだ物事に慣れていない時に思い立つ気持ちのことで、時が経って周りからの支えや業務に慣れてきたときに抱いてしまう不純な気持ちを一蹴してくれます。マイナス思考に陥ってしまった時、必ず初心を思い出すようにしています。

と言うことで、自分の主務としての”初心”表明としてこのブログを執筆させていただきます。主務の業務に慣れてきて何か不純な気持ちを抱いてしまった場合には、このブログを読み返し初心に戻ろうと思います。

私は一年の夏からずっと主務という役割に憧れと興味を持ち、先代の主務の先輩方の背中を見ながら、自分もこういう主務になりたいと主務の理想像を膨らませ、早く主務として働きたくて待ち遠しい気持ちでいっぱいでした。私が一年のときの主務を務められていたなつかさんは、想像を超えるほどのしっかり者で、当時おっちょこちょいだった私からは年の差以上にスペックの差を感じ、尊敬の念を抱いていました。その次の主務を務められていたみなほさんは、主務という業務をこなしているというよりも、主務という仕事を通して、後輩全員の近くで部活以外の部分でもサポートしてくださり、部員一人一人が伸び伸びと練習し成長できるようにバックアップしてくださる温かい主務でした。そして昨年度幹部代でないにも関わらず主務を務めていた同期の翠は、主務の大変な仕事をこなしながらも、女子部のエースとして対抗戦でプレッシャーのかかる中必ず勝利を持ってきてくれる、同期ながら本当にかっこよく頼もしい、戦う主務でした。このような素晴らしい主務の方々の次に自分の名前が並ぶのはとても恐縮ですが、この三方の主務像を全て体現し、しっかりした温かい戦う主務になりたいと(烏滸がましいですが)決意しています。

このブログを書く今は、主務を始動してから二週間ほど経ち、早速業務をこなしてきましたが、今のところとても楽しいです。他大の主務の方々とたくさん連絡を取ったり、常にリマインドアプリでタスクを抱えていたり、平日練の練習面を色々組み替えたりなど、これが先代の主務が言っていた「大変さ」なのかと実感することもありますが、全然苦痛でなく、むしろその大変さが楽しく、何か自分もついに部活の根幹に携わり部活の責任を背負う立場になったのだなあという実感で、新鮮で充実した日々を送っています。男子部の主務副務には、女子部の立場からの希望を全て受け入れてもらって優しくしてもらって、こんなに希望を叶えてもらっていいのかと戸惑うことも多々ありますが、すでに感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございます。これからも仲間や先輩後輩からの支えを当たり前に思わず、感謝の気持ちを忘れず、主務という役職を楽しんで行きたいです。

こうした気持ちと別に、不意に考えてしまうことがあります。それはリミットです。ついに私も残り一年間になってしまったのか。一年後の引退式で、私はどんな顔でどんな言葉を紡ぐのだろうか。最後のリーグにどんな形で臨むのだろうか。ダブルスを出させてもらえるのなら誰と組んで勝つのか、負けるのか。シングルスを出させてもらえるなら上シンとしてなのか下シンとしてなのか。今年のシングルスの負け越しのリベンジはできるのか。全てにおいてポジティブな結果で終えられる自信はありません。とても怖いし恐ろしいです。レギュラーとして戦える立場にたっているのは本当にありがたいことなのに、戦うことで傷つくこと、潰れてしまうことは絶対にある。実際に昨年度私自身がこのような経験をしましたし、残り一年というリミットや幹部としての責任の重さに縛られてスランプに入ってしまう最高学年の先輩方も見てきました。あの偉大な先輩方でさえ最高学年のプレッシャーでテニスが壊れた時期があるのに、自分にないわけがない。覚悟はできています。

主務として選手として戦っていくこれからの私へ、何があっても前を向いて部活を運営してより良い部活を作ってみんなで強くなるために、10/3の私からのメッセージとちょっとしたアドバイスとして息抜きになるような楽しいことを交えて記しておこうと思います。

私の一番の趣味にスポーツ観戦があります。正直に言うと、あまりテニス観戦はしません。テニスよりも他のスポーツを見るのが好きです。特にバレーボールと駅伝を観るのが好きです。

一番好きなのはバレーボールです。(ブログ書いている今も男子バレーボールのOQT日本vsチュニジア戦を見ながら書いています。) 先日のまさかの敗戦から一日明け、堅苦しさが見られるなか、今1セットを奪取したところです。絶対にこういう場面ありますよね、簡単に立ち直れない敗戦の後の一戦、また負けたらどうしようという不安に体が縛られるような動きしかできない時。客観的に試合を観ていて思います。そういう時こそ、何も考えず、まずは振り切ること。連続してミスをしてしまった時、相手に連取された時のみ、冷静に原因を考えてそれを次で避けることができたら及第点。後がない状態の時こそ自分が持っているビハインド、背負っているものを全て忘れて、仲間とのコミュニケーションを大切にして自分のベストを出す。それが結果につながるはずだと思います。もし自分がマイナスな状況にある時は、自分一人で抱え込まず、周りとコミュニケーションをとってバランスを整えることが大事です。そして試合では勢いをもつこと。一番相手にとって怖いのは勢いです。先日の女子QOTでは強豪相手にあともう一歩というところまで行ったものの相手の勢いに圧倒されてしまい、最後は完全に押し切られて負けてしまいました。相手に気迫が入って強気で勢いを持って攻められている時が一番怖いものです。(観戦している試合に気を取られすぎて、もう試合が終わってしまいました。日本vsチュニジア、ストレートで勝った!)最低限のチェックポイントさえ押さえておけば(バレーボールで言うとブロックにかかってシャットされることだけは避けるなど)、あとは自信と勢いをもつことが大事です。どんなに劣勢でも、雰囲気で負けることはないように頑張って欲しいです。

駅伝を観るのも好きです。一番感動するシーンは、他の選手に抜かれた後に息を吹き返して抜き返すシーンです。観ている側からすればよく巻き返したな!と衝撃を受けそうなシーンではありますが、選手側からすれば抜き返す未来は決まっていたようなものなのかもしれません。それは、あくまで駅伝選手は自分の決めたペースで淡々と走っているだけだからです。他人に抜かされようが関係なく、あくまでマイペース。このチームにはたくさん強い選手がいて抜きつ抜かれつの関係でいますが、他人に例え負けたとしても、自分は自分のペースで努力して、グンと伸びるその時を気長に待っていられるだけの度胸を持ちたいです。

あと、もう一つ駅伝で好きなところは、他のスポーツでも似たような場面はたくさんあるかと思いますが、最後の方苦しい走りの時、他の選手と引っ張りあって一緒にゴールを目指しているシーンです。去年の箱根駅伝では二区で、圧倒的エースの駒澤大の田澤選手に離されてキツくなっていた中央大の吉居大和選手を、青山学院の近藤選手が引っ張って、ついに二人が田澤選手の記録を抜きました。良きライバルとせっている時ほどとんでもないところまで強くなっていけるものです。このチームや他大にいる自分と同じ、もしくは一歩レベルが上のライバルの存在に感謝の気持ちを忘れないでいたいですし、一緒にどこまで辿り着けるか、一年後が楽しみです。

このように少しテニスにしんどさを感じてしまった時には、他のスポーツで楽しみを感じて、テニスに戻って来ることができればOKです。

ここまでを読み返してみて、自分のことしか書いていなかったので最後に本年度の女子部チームのコンセプトにも触れて終わりたいと思います。

本年度のコンセプトは二つあります。“テニスを一生懸命やりたい人が一生懸命できる場所であること”と、“楽しい刺激”です。女子部は真面目な人が多く、キャパ的にカツカツで練習している人や、自分で選んでストイックに努力していることが逆に自分をしんどくさせてしまっている人がいます。日々テニスを考えて努力していることはもちろん尊敬すべきことですが、それでしんどい思いをして沼にハマってしまった時には、休息を促しつつ楽しい刺激を入れるような予定組みを通して、一人一人が伸び伸びと部活をできるようにしていきたいと思います。女子部のみんな、しんどい時に「自分より大変な人もいるから」とそのしんどさを正当化してさらに自分を追い込まず、「もっと楽をして生きている人もいる」という理由で楽を求めてもいいということを忘れずに、気軽にSOSの声をあげて欲しいです。私からのお願いだと思って、お願いします。このチームが、みんなにとって“大変な環境”ではなく“楽しい居場所”になってくれるように頑張ります。

長くなりましたが、以上を私の“初心”表明とし、精一杯自分の役割を全うする所存でいます。同期のみんなと唯一無二のチームを作り上げたいと思います。よろしくお願いいたします。

東京大学庭球部女子部主務 中野友梨亜

Follow me!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。