新しい代になって〜飛鳥井翠〜

お疲れ様です。庭球部3年の飛鳥井です。

代替わりにあたり、ブログを書かせていただきます。

ブログと言えば、1年生の6月に先輩からブログを書いてほしいと言われ、わけも分からないまま「リーグ戦までにレギュラーを取ります!」と書きました。当時はテニスをする先輩方がひたすらかっこよく見え、あんな風にきらきらしたい!と強く思いました。

あれから2年4ヶ月、夢見心地な憧れはすっかり無くなり、良くも悪くも、常に勝利を求められるレギュラー・エースの立場にも慣れました。勝敗という”結果”は時に重く、時に冷酷に、去年1年、私を楽しませてくれました。

最高学年・主将というと、ますますそんな”結果”から逃れられないように感じます。しかし、去年1年間、”結果”という「目に見えるもの」にさらされ続けたからこそ、その裏にある、目には見えない様々なものを感じました。今回は、そんな目に見えないものについて書いて、主将としての挨拶にかえたいと思います。

大切なものは目に見えない。(『星の王子さま』サン・テグジュペリ)

2年生の春休み頃から、「テニスもうこれ以上上手くならないかもしれない」と思い始めました。その理由は、

・先輩の引退で女子部内の目標を見失っていた

・男子と女子の球は違うので、男子と打っていても格上の女子に勝てるようにはならない

・たくさん練習すればまだ伸びそうだが、毎週たくさん課題が出る学科にいるので、フリコがぜんぜんできない

という、そこそこもっともらしいものでした。

しかし、3年生の6月、『七つの習慣』という本を読みました。有名なのでご存知の方もいると思います。そこに書かれていたのは、ざっくり言うと「置かれた環境は決まっていても、そこでどう振る舞うかは自分で決めることができる。自分ではどうしようもないことに対して労力を使うのではなく、自分でなんとかできることに対して行動しなさい」ということでした。

ハッとしました。女子部のことも、男子の球も、学科の課題の量も、私には変えることができません。それなら、私がするべきことは、それらを当たり前に受け入れて、自分で変えられることに対して努力することでした。私がテニスに伸び悩んでいた本当の原因は、成長できないことを自分以外のもののせいにして、伸びなくてもいいように自分を納得させていることでした。先輩の引退のせいでも、男子の球のせいでも、学科の課題のせいでもありませんでした。

試合になれば勝てる相手でも、相手の得意な方にボールを集めれば歯ごたえのあるラリーになります。男子の球が女子と違っても、強い球に対する練習は格上の女子との試合に生きます。チャンスボールを高い精度で打ちこむ練習は、相手の実力を問わずできます。

フリコができないなら、普段の練習をもっと大切にして、人からたくさんアドバイスをもらいます。必要なら、土日練の枠を使って他校に練習参加したり、外部試合に参加したりすることができます。

できることがまだあるのに、そこから目を背け、上手くいかない原因を自分以外に見出していた時点で、それは私の失敗でした。「目に見える」外側の事実に飛びつくことは簡単ですが、本当の原因は、「目に見えない」自分の中にありました。

人生に立ち向かうとき、あるいは何かに貢献しようとするときに使える道具は自分自身しかない。(『七つの習慣』スティーブン・コヴィー)

もう1つ、「目に見えないもの」で言えば、部活の人の温かさがあります。これについては、書き出すと永遠に続きそうだし、感謝の言葉が並んで引退ブログみたいになりそうだったので、1年後の私に譲ります。

それでも少しだけ書かせてもらうと、本当にこの部活の人たちは温かいです。めちゃくちゃフリコ・セレクしてくれる人、練習中隣のコートからアドバイスをくれる人、部室で困っていたらなぜか気づいて声をかけてくれる人、ラケットをくれる人(?!)、などなどびっくりするほど優しい人がたくさんいます。

そんな利他的な行動が、どこから湧いてくるのかは分かりません。でも、この部活で2年半過ごす中で、自分も庭球部の1人として、部員の誰かに受けた恩をまた別の誰かに返せたら、と思うようになりました。これは目には見えない、どこにあるのかも分からない、でも確かにこの部活の中にある、庭球部の強さなのだと思います。

自分のために頑張るより、他人のために頑張る方が楽しくない? by 私の尊敬する某先輩

さて、七大戦優勝、4部昇格という目標は、最後に必ず、「成功or失敗」という、目に見える結果となってかえってきます。最後の1年を迎えた身としては、「失敗したけど次に繋げる!」というわけにはいきません。すべてをぶつけるつもりです。

結果にこだわるということは、嫌というほど「スコア」「勝敗」といった目に見えるものを相手にすることです。その難しさ・辛さは人一倍知っているつもりです。チームでやるならなおさらです。

だからこそ、目に見えない部分を大切にしたいです。見えやすい部分に惑わされず、苦しい時間もぐっと堪えて、自分にできる努力を最大限にしたいです。1人ひとりと向き合い、全員がのびのびと自分の実力を伸ばせるチームにしたいです。その先に、目に見える成果がきっとあるはずです。

女子部のみんなへ。7人それぞれにモチベがあってそれぞれに強いから、なんでもできると思ってます。みんな根詰めてしまう性質があるからそれだけは気をつけて。しんどくなったら、まず私の女子Slackのアイコンのウパーの顔を真似してみてください。たぶん幸せになれるよ! ダメだったら、ご飯・深夜の電話、なんでも待ってます。

ウパー

男子部のみなさんへ。いつも一緒に練習してくれてありがとうございます。数の少ない女子部にとっては、お手本やライバルとしてとても励みになっています。4部昇格、お互い頑張りましょう。

最後になりましたが、OBOG、コーチの皆様におかれましては、平素より厚いご支援を賜り、誠にありがとうございます。女子部は6,7人と人数が少ないですが、個々の強さと周囲の助けを活かしながら、4部昇格を目指して精進して参ります。今後とも変わらぬご指導ご闊達のほどよろしくお願いいたします。

長くなりましたが、これを代替わりのご挨拶とさせていただきます。至らない部分もあるかと思いますが、1年間、よろしくお願いいたします。

以上です。失礼します。

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